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2009年 10月16日(金)〜11月8日(日)
会期延長|11月23日(月/祝)まで
12:00時以降随時〜19:00まで|火曜休|入場無料
J.P. ホル
ゲイの栗鼠と月に住む猫のおはなし
アニメーション・フィルム/インスタレーション

展覧会オリジナルカクテル「ゲイ・スクウィレル」>>

紹介記事】ヘラルド朝日Figaro Japon No.398 P80|装苑 12月号 P173
【レビュー】Madame Figaro >>

 

オランダ人アーティスト、J.P. ホルによる、2年ぶり2回目の東京展。

段ボール、粘土、はぎれ、フェルトといった素材やカラフルな色彩を多用し、おもちゃ箱のようにキッチュでおちゃめな印象を与えながらも、ホルの創り出す世界はどこか心安らがないおとぎ話をひっそりと語りかけます。
その表現手法はドローイング、切り絵、磁器、粘土のミッキー頭をかぶった剥製動物、インスタレーション、アニメーションなど多岐にわたりますが、一貫して登場するのが擬人化された動物たちです。

2007年秋、ホルは東京で初めて開催した展覧会『FORGOTTEN』(@ギャラリー・エフ)において、「忘れ去られたものたち」に光を当てました。用がなくなって見捨てられ、屋根裏のクローゼットの中でほこりをかぶり、誰の目に留まることもなく世界中から忘れられたものたち。
どこかいびつで社会からはみ出した存在に、ホルの作品はつねに寄り添っています。彼らをアイコンとして、ホルは人間の本質的な内面の肖像を描き出すと同時に、人間を取り巻く世界のありさま、人生において立ち向かう様々なテーマを深く見つめます。

彼は自身の作品についてこう語っています。「私の作品は真実を示しているのでも光を説いているのでもない。それは、でたらめなことになって持ち主に忘れられたおもちゃの部屋。その混乱した住人たちが、生きることに声もなくもがいている場所だ」。

2009年10月、J.P. ホルの新作、段ボールと粘土によるストップモーション・アニメーション『ゲイの栗鼠と月に住む猫のおはなし』が、東京と大阪の二会場でプレミアを迎えます。
世界のすべてを内包する「クローゼット」を舞台に繰り広げられる、自身の属性を探す栗鼠の冒険。
「私がゲイであるということは、宣言するまでもなく自明なこと。青い目や創造性や気性と同じで、持って生まれた自分らしさの一部」と語るホルは、この作品において初めて自身のセクシュアリティについても踏み込んでいます。

あらすじ:
ゲイであるために、親兄弟から「森」を追われ「地獄」へ追いやられた栗鼠は、罪人ではないことを理由に「悪魔」にも地獄を追われて「都会」へとやって来ます。そこで栗鼠は住む場所と仕事を見つけ、ディスコダンスなどいくつかのがっかりな冒険をし、さみしく部屋に引きこもってしまいます。ある夜、栗鼠は窓から見上げた月に住む猫と恋に落ちます。その恋の行く末は…

立体作品によるインスタレーションとして、東京の会場ギャラリー・エフには「ゲイの栗鼠」が、大阪の会場 studio J には「月に住む猫」が登場します。

協賛|NECディスプレイソリューションズ株式会社

プレミア/オープニング・レセプション|10月15日(木)19:00-21:00

J.P. のオープニングでは恒例となった、作品キャラクターのコスプレ体験。
みんなで「ゲイの栗鼠」と「月に住む猫」になって写真を撮ろう!
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同時開催@ studio J(大阪)
会期|2009年 10月3日(土)〜24日(土)13:00-19:00
休廊|日、月、火
住所|大阪市西区新町3-14-8 TEL 06-6110-8508

 


2007年展示の作品より

 

 

 

 


ゲイの栗鼠と月に住む猫とJ.P.ホルとフィリッパ(PHOTO | LORENZO NENCIONI)

J. P. ホル|Johan Peter Hol プロフィール
1964年、オランダに生まれる。1990年にオランダ・ユトレヒトの Mass Media を卒業した後、イタリア・ミラノの Accademia di Belle Arti di Brera で Vincenzo Ferrari に師事し、装飾を学ぶ。イタリア、オランダ、スウェーデンなど欧州各国で数多くの個展、グループ展を開催。2005年には日本での初個展『Secret Garden』(studio J/大阪)、2007年には東京での初個展『FORGOTTEN』(ギャラリー・エフ/浅草)を開催。
現在、ミラノとアムステルダムに拠点を置きながらアーティストとして活動中。


J.P. ホル インタビュー NEW !


J.P. ホル インタビュー(2007年)

(2007年)ex-chamber museum にてレビューを掲載していただいています >>