2010年 2月19日(金)〜28日(日)
12:00〜20:00(最終日は17:00まで)|火曜休|入場無料
菅野 猛
喰わず芋
立体造形によるインスタレーション


photo (C)2010 市川勝弘

菅野 猛 http://www.takeshi-kanno.com/

1963
福島県生まれ 大阪にて育つ
幼少時代より物作りに興味を持つ

1989
芝浦工業大学大学院建設工学修了
清水文夫アーキテクツにてプロダクトデザイン担当

1990〜
メーカー店舗制作 博覧会制作業務 インテリアなど各種デザイン制作業務
玩具メーカー企画業務を仕事にしながら鉄工所、木工所、江戸挽き物工房にて制作

1999〜
フリーにて活動、現在に至る

展示風景
photo (C)2010 市川勝弘

 

「喰わず芋」・・・モデルさんの名前です 観葉植物です
子供の時から物を作っていて 大人になってそれを商売にする事が出来ました
玩具関係の企画の仕事で 浅草の本社に来ている時にフラリと不思議な画廊?に
入りました そこがefでした
この蔵の空気感の中での展示・・・・
いつかこんな場所で個展したいなぁ〜
オムライスを食べながらボンヤリ思ったのが12年前です

それよりも更に何年も前 呑んでる席で不思議な人と出会いました
よれた作業着を着てるのに なぜか毅然としていて「作る話」と「芸術の話」には妙に熱い!「モリオちゃん」こと篠田守男先生でした
頻繁に茨城の御自宅に居候して仕事を手伝う内に 色々な「目」を開かせて頂きました・・・・ただ作るだけじゃ無い世界を教わりました

やっと念願がかなって efで個展が出来ます
自分を表現する事とともに 篠田先生はじめここまで自分の背中を押し続けてくれた 沢山の恩人に感謝の意をこめての個展です
今回のインスタレーションを観て頂いた方が 何か・・・安息の様な物を「ほっこり」感じて頂く事が出来ましたら この上ない幸せです

菅野 猛


 

二十世紀後半から彫刻という立体造形のメディアが、
絵画に比べて多様化されて来ている。

最近では地方の行政が企画する一般公募の美術展でも立体部門を分けて、
インスタレーションという部門を作って公募したりする。
その意味では菅野猛の今回の作品はインスタレーションによる立体作品と言う事が出来る。

ここで特徴的なのは会場の二重構造である。
全体を通して一つの表現を演繹するために、
菅野はこの会場を選んだと言っても過言ではない。

ここに表現されたものは個々の個体の連続ではなく、
むしろ個体を光で薄めることによる表現になっている。

したがって個体を見せるのではなく、
その個体が反射する光を見せたがっているのではないか。
その意味で私は成功とみる。

筑波大学芸術学系名誉教授
篠田 守男